少し前の事ですが、2019年4月24日、陸上の名伯楽・小出義雄さんの訃報が伝えられました。
有森裕子さん、高橋尚子さん、千葉真子さんら多くの女子メダリストを指導・育成してきた小出さん。
私は、幸いにも、アトランタの有森さん、シドニーの高橋さんのゴールでは、現地で一番最初に(記者会見の仕切り役として)接することができました。もちろん、その時に帯同していたのが小出さんでした。
事前の取材の時も「おい、大変だね。まあ、一杯やりなよ」って日本酒をこそっと進めてくれたりする気さくな方。訃報を聞いて教え子たちが「選手の心を動かす言葉」を紹介していましたが、その一つ一つが非常に重みのあり勉強になりました。心よりご冥福をお祈りいたします。
さて、上記のこともあり、この訃報の放送が流れたとき、そして、平成をフラッシュバックする番組で小出さんのことがとり上げられたとき、本当にたくさんの人から、
「テレビに出まくっていましたよ。しかし、永瀬さん変わりませんね」
というような内容の連絡をいただきました。
上記で説明した通り、そりゃ、ミックスゾーンでの取材の時にはいつもそばにいましたので、下手をしたら監督より写っていたかもしりません(すみません)。
そして、ほとんどの人が久しぶりだったので、近況を話をすると、
「へぇ~、噂には聞いていたんですが、そんなことをしているのですか」
「ほとんど、全国各地、自分で回ってるんですって・・永瀬さんらしいバイタリティーですね」
と言われてました。
ちょこっと浮かれていました。
ただ、先日、某テレビ局お偉いさんと業界の後輩(大社長)と久しぶりに飲んだ時に、二人そろって開口一番
「で、いつまでそれやるんですか?」
と聞かれ、いきなり現実に引きずり降ろされました・・・。
創業して11年。確かにこれまで年間の三分の一以上は全国を駆けずり回る日々。これをあと10年、同じように続けられるか?と聞かれたら、「当たり前!」って即答できるかは・・不安です。
だからこそ、これからの10年でやることを明確にして、共に事業を作り上げる仲間を増やし、『一日一死』で生きる覚悟もできたことも事実です。
でも、先日、ある人(数回前にご紹介したパワフル70歳台のおひとり)に、
「まだまだやりますよ!! そして、倒れるときは前のめりで倒れ、後人の踏み台になることが私の『覚悟』です。その時に、芯の通った踏み台でないと意味がないですから、いまから、心身ともに鍛えないと!ですね(笑)」
といったら、
「代表、『人間万事塞翁が馬』が小生の座右の銘です。代表の活動姿勢は必ず良い方向に向かいます。ご自身を信じ前に進んでください」
と返ってきました。
人間万事塞翁が馬
事の幸不幸は予測のつかないものである、ということ。
ケ、セラ、セラ♪なるように、なる・・のですね。
前述の小出監督の名言に「けがをしたときに、『なんで』と思うな、『せっかく』と思え」というのがありました。
なんで、こんなに苦労したのに・・・、
なんで、一生懸命やっているのに・・・、
思いがちです。
せっかく苦労したんだから、一生懸命やったんだから、結果はどうであれ、死に物狂いを楽しもうと思います。
なんちゃ、なか!!(福岡の師匠のお言葉です)
いまから、ここから、進みます。
永瀬義規