めざすべき世界

こんばんは、ひのまるキッズの原です。

先日、中学校、高校の体育系の部活動についての記事がありました。

http://lite.blogos.com/article/152815/

全体的にどの競技も人口減で減ってはいますが、柔道の減り具合はあまりに酷く、15年間でほぼ半分に迫っています。

柔道界では、近年様々な問題が明るみになりましたので、その影響が数字にあらわれているのだろうと思いますが、どういう要因と現状があるか私の主観で並べてみました。

①競技別での死亡事故の統計で、柔道は人口比での発生率が高い。              →危険なイメージで競技者が減少(他の競技へ)

②専門スキルを持った指導者不足と体育系部活の選択と集中という時代背景。        →子どもの減少に伴う教員採用の減少や学校側のリスクマネジメントによる廃部

③柔道界の様々な問題が発生したことによるイメージダウン                    →新たに柔道を始める子どもの減少

嘉納先生という教育者によって、人間教育を目的として創始された柔道が、学校という教育の現場から排除されつつあります!(思い込みであって欲しい)

これは、嘉納先生が創始した柔道を、後継者である我々が競技としての柔道だけを継承してきた結果だと感じています。

 

嘉納先生は、『講道館柔道は「精力善用」「自他共栄」を基本理念とし、競技における単なる勝利至上主義ではなく、身体・精神の鍛錬と教育を目的としている。』

また、

柔道修行の目的は、攻撃・防御の練習によって身体を鍛練して強健にし、精神の修養につとめて人格の完成をはかり、社会に貢献することである』と示されています。

FMO_2705

柔道を愛する一人として、競技力向上だけではなく、柔道の素晴らしさをもっと勉強しなければならないと強く感じました。

そして、今回ブログを書くにあたって、勉強になった嘉納先生の教えを共有させていただきます。

http://kodokanjudoinstitute.org/words/201406/

 

 

いまから、ここから、ひのまる社長の独り言(その131:チャレンジャー~夢をつかみとる資格)

20160109_193453

真剣にチャレンジを続けた人しか、夢をつかみとる可能性も資格もない。

先日、ミキハウスの新年会によんでいただき、野村忠宏氏の講演を聞きました。

以前からお話をしていますが、私はアトランタ、シドニーの広報責任者だったので、
両大会において野村君が金メダルへの『軌跡』の目撃者の一人として、
彼の話に、その時の情景が走馬灯のように頭の中を駆け巡り、
不覚にも涙が溢れそうになっていました。

でも、本当にその涙がこぼれ出てしまったのは、
彼のシドニー後、特にあまり交流がなくなった
アテネ五輪後のお話でした。

その詳細は、彼の自署『戦う理由』に書いてあるので読んでください。

新年会を抜け出し、次のアポイントまでの1時間で読み切るほどに集中でき、感銘を受ける内容でした。

冒頭の言葉は、『はじめに』で彼が最後に言い切った一節です。

そして、こうもつづられていました。

とことんまで戦い抜いたという事実が、明日の自分の背中を押す力となる!

まさに、嘉納師範の言葉で私が常々口にしている

盡己

の理念そのものです。

オリンピック三連覇という大偉業を果たした彼だから言っていただけばこそ、まさに鬼に金棒!!

日ごろ、

「永瀬さんはなぜこんなこと(ひのまるキッズ)をやり続けられるのですか?」

と聞かれます。

以前のこの独り言でも書きましたが、これまでは、

一言。

できるまでやるから

で、先日から

好きなことなので

にしています。

この野村君のお話を聞いて・・・・

一度決めたことだから

も加えたいと思っています。少し欲張りですが(笑)・・

一度決めた好きなことをできるまでやる

このことを常に挑戦していくチャレンジャーとなって夢をつかみとることを
スタッフと具現化し、ほんの少しでも良いので後世に残すことができれば本望!!

夢をつかみとる資格は十二分にあると自負しています!!!

いまから、ここから、後は、不屈の精神で挑戦し続けるのみです!!

永瀬 義規

柔道衣を洗濯する際、柔軟剤はNGです!

IMG_4838

いま、ひのまるキッズ通信Vol.05を鋭意制作中なのですが、
今回は、昨今、著しく変更しているルールのなかで、
柔道衣はどう変わってきているのか?
現在の柔道衣事情を探るとともに、
新規格の柔道衣は少年柔道にとってどうなのか?
「柔道衣を考える」特集を組んでみました。

柔道衣のことは、やはり柔道衣メーカーさんに聞こう!
ということで、お集まりいただいたのが、
柔道衣の老舗、九櫻印で有名な早川繊維の早川さん、
日本代表が着ているミズノの慶徳さん、
そして、ひのまるキッズの講師でもお馴染、
ナイスガイの須貝さんの御三方。

座談会の詳細については、今月発行予定の
「スポーツひのまるキッズ通信Vol.05」
(全国の道場に発送させていただき、後日、
ひのまるキッズのホームページにもアップします)
をご覧いただきたいのですが、
そこでお聞きした内容について少し紹介しましょう。

昨年よりシニアで導入され、すでに施行されている柔道衣の新規格で、
もっとも大きな違いは、柔道衣の生地(素材)に関するものです。
それまで1㎡あたり700g~1000gだったものが、
650g~750gに変更されました。
普段、柔道衣を着たりしない人はあまりピンとこないと思いますが、
この変更により、できた新しい柔道衣は、
着た感じ、持った感じなど、まったく違うものになりました。
柔道を実際にやっている方ならおわかりになると思いますが、
それこそ、子供の頃に使っていた薄くて柔らかい柔道衣に
近づいたような感覚のようです。

素材も今までの日本製柔道衣は、綿100%にこだわっていましたが、
綿100%では、この重さで求められる強度を出すことはできず、
どのメーカーさんもポリエステルなどの、いわゆる化学繊維を
30%混ぜたものになっているそうです。
ポリエステルを混ぜること自体は、決して悪いことではなく、
それにより、柔道衣が軽くなっても強度が保てる上に、
洗濯をした際、乾きが良いということで、
お母さん方にとっては、むしろいいことかもしれません。

そもそも、今回のルール変更も、とりわけヨーロッパを中心に、
どんどん厚くなり、相手が持ちづらい柔道衣が横行してきたことに対し、
あくまで、しっかりと組み合って行なう柔道を目指してのことであり、
そういった意味で考えると、決して悪い変更ではありません。

メーカーの皆さんのお話では、すでに担当の方々は、
現在の規格のものにすっかり慣れて、
以前の柔道衣を触ると厚くて堅く、違和感を感じるようになったそうで、
実際に使用すれば、慣れるのにそう時間はかからないだろうと言います。

今回、お話をお聞きしていて「なるほど」と思ったのが、
指導者の柔道衣に関してのこと。
指導者、いわゆる「先生」というと、昔ながらのちょっと威厳のある、
重厚な柔道衣を着ている方が多い印象がありますが、
なかには、「子供と組んで練習するのだから、これがいいんです」と、
あえて薄くて軽い、初心者が着るような柔道衣を
着ている指導者がいるというお話でした。
指導者によっていろいろな指導スタイルや考え方があると思いますが、
少なくともこういった考え方をし、
実践している指導者は素晴らしいと、私は思います。

ちなみに、少年柔道に関しては、いまのところ、
新規格が適用されることはないようです。
子供たちは、そこまで厚くて重くて堅い柔道衣を着ていないと
思いますので、その必要はないという判断なのでしょう。

それともう一つ、知っておいてほしい話を。
柔道衣を洗濯する際、柔軟剤の使用はNGです!
これは柔道衣メーカーの皆さんが口を揃えていましたが、
柔軟剤は、フワフワになると思われがちですが、
実際には生地を傷めてしまい、使い続けると、
逆にバリバリになり、道衣が長持ちしないそうです。

あと、乾燥機はなるべく使用しないこと。
使用する際は、半乾きくらいで出し、
あとは自然乾燥させるのがいいそうです。

以上、知って得する(?)情報でした(笑)。

ひのまるキッズ通信Vol.05の発行は、もうしばらくお待ちください。m(__)m

(写真は座談会の様子。左からナイスガイの須貝さん、ミズノの慶徳さん、
早川繊維の早川さん。皆さま、ありがとうございました)

ひのまるキッズ事務局 林 毅

2015年の私のビッグニュース!

図1

今年も残すところあと2日。
2015年も公私にわたり、いろいろなことがありました。
今日は、プライベートなことはとりあえず置いといて、
仕事上での、2015年の私のビッグニュースを2つ挙げてみたいと思います。

まず一つ目は、
ひのまるキッズ夏合宿を宮城県仙台市で開催。(2015年8月22日、23日)

今年の『ひのまるキッズ夏合宿』は、
復興応援プロジェクトとして、
宮城県の被災地域の親子を対象に実施させていただき、
約50組の親子に、柔道の練習だけでなく、
和尚さんによる説法や栄養セミナー、親子ヨガ、バーベキューなど、
盛りだくさんの内容を楽しんでいただきました。
合宿には、少年指導の第一人者である朝飛大先生はじめ、
今年度の全日本選手権王者の原沢久喜選手や、
2011年世界王者の佐藤愛子先生も講師として参加してくださり、
とても充実した、素晴らしい合宿となったと思います。
詳しくは、↓
http://hinomaru-kids.jp/camp/

参加してくださった宮城の皆さん、ありがとうございました。
おそらく、今は、とっても寒い毎日が続いていると思いますが、
身体には十分に気をつけてくださいね!

続いて二つ目は、
BSフジ『The GAME 震えた日』に出演。(2015年2月1日)

同番組は「人々の心に深く刻まれた伝説の名勝負を、
実際に闘ったアスリートや、彼らを支えた裏方、
ジャーナリストたちが徹底的に掘り下げ、
語り尽くす」というコンセプトのトーク番組で、
この回では、1992年バルセロナ五輪での、
古賀稔彦選手と吉田秀彦選手の金メダルストーリーが取り上げられ、
当事者である古賀、吉田両選手と一緒に、
当時を知るジャーナリストとして私、林が出演させていただきました。
ちなみに、本日2015年12月30日12:00~13:55で再放送があるそうです。
見逃した方は、ぜひご覧ください。
http://www.bsfuji.tv/the_game/contents0201.html

他にも、いろいろなことがあった2015年ですが、
特に印象に残っているできごととして、二つだけ挙げさせていただきました。

2015年も大変お世話になりました。
私のブログは、これが今年最後となります。
本当に、ありがとうございました。

2016年も、よろしくお願い申し上げます! m(_ _)m

ひのまるキッズ事務局 林 毅

黒潮旗でのうれしいサプライズ!

2015kuroshio 013
先週の土曜日、静岡の東海大静岡翔洋高校で、
第39回黒潮旗柔道大会が行なわれました。
大会のプログラム制作をしている関係で、
朝から会場で、取材していたのですが、
そこで、先月のスポーツひのまるキッズ北信越大会で、
補助係員としてお手伝いをしてくれた女子高校生たちと、
約1カ月ぶりの再会をしました。
大会本部で、キャハキャハと陽気に笑っていた制服姿の女の子たちが、
柔道衣姿で、超真剣な顔つきで試合に臨んでいるのを見て、
「おお、頑張っているじゃん!」と感心しました。
予選から、結構厳しいブロックに入っており、
勝ち上がれるかなぁと半信半疑でみていると、
見事に予選リーグを突破!
決勝トーナメントに入っても、
あれよあれよと勝ち上がり、
決勝でも埼玉栄を破って、見事優勝してしまったのでした。

小杉高校女子柔道部のみんな、ごめんね。
おじさんは、そんなに強いとは思っていませんでした。

試合終了後、高岡稔監督に話を聞くと、
「田舎の学校なんで、練習相手も十分にいなくてね。
月曜日から金曜日は基本練習。土曜と日曜は、
地元の機動隊や金沢学院大に出稽古させてもらって。
周りの人たちに育ててもらって、本当に感謝しています。
機動隊の岩みたいな先輩たちに稽古つけてもらって、
選手たちもだいぶ逞しくなってきました。
でもね、この子たちの一番いいのは、
みんなとても仲が良くて、明るいことなんですよ」
と我が娘を自慢するように話してくれました。

「やったなぁ!」と声をかけると、
ちょっと照れながら、得意げな表情をした選手たち。

じゃあ、記念撮影! とカメラを向けると、
ちょっとマジメな笑顔を向けてくれたのでした。
次に会うのは、おそらく高校選手権。
さらに成長した姿が見られることを楽しみにしています。
図1

ひのまるキッズ事務局 林 毅

ひのまるキッズの魅力のひとつ

IMG_5187
9月以降、ほぼ毎月どこかの地域で
ひのまるキッズ小学生大会を開催しているわけですが、
6~7年間も続けて開催地に通っているにも関わらず、
大会前日に現地入りし、大会当日の夜もしくは翌日早朝に
そそくさと東京に帰ってしまい、地元の名物的なものを
ほとんど食べたこともありませんし、
もちろん、観光なんてしたこともありません。
しかも、私の大会当日の役割が、
開会式までの総合受付と、その後は記録確認と表彰準備ということで、
出場者の皆さんと入場時のあいさつをしたあとは、
大会本部に籠ってしまうため、試合もイベントも、
ほとんど見ることはできません。
唯一できることが、参加してくれた子供たちや親御さん、
そして、大会運営をしてくれる中学生、高校生、学校の先生方との
わずかな時間の会話です。

実は、その会話を通して、ああ今回は弘前に来ているんだなぁとか、
周南に来ているんだなぁというのを実感します。
なぜか? そう方言です。
私自身、生まれも育ちも(高校までですが)信州なので、
信州に帰り、「~だに」とか「~ずら」といった方言を聞くと、
落ち着くような感覚があるのですが、
ひのまるキッズで訪れる街でも、
顔見知りの道場の先生、役員・係員の学校の先生や学生たちと会話することで、
どこか懐かしいような、郷愁に近い感覚を覚えるのです。
(ときどき、何を言っているのかわからないこともありますが)
それが唯一できることであり、楽しみでもあります。

空港あるいは駅から会場に直行し、
会場からホテル、ホテルから会場、
そして、会場から空港か駅への繰り返し。

年間8ヵ所、いろいろなところに行きながら、
お恥ずかしい話、その土地のことは、
駅や空港、ホテルに置かれたパンフレットに
書かれていることを見聞きしているだけで、
他には何も知らないというのが実際のところです。

ひのまるキッズの開催地、
横浜、弘前、名古屋、愛媛、富山、周南、宮崎、大阪
すごくいいところばかり……だと思います。
ということで、ちょっと気が早いですが、来年の目標を。

来年は、ひのまるキッズの開催地の魅力と、
地元の人たちとのふれあいについて、
自分自身でしっかりと体験した上で、
お伝えしていきたいと考えています。
開催地の皆さん、各地の魅力、
いろいろと教えてくださいね!

(写真は、今回、参加者にお配りした周南市の観光パンフレット。
『ゆる旅のススメ』……実は私、こんな旅にすごく憧れています!)

ひのまるキッズ事務局 林 毅

いまから、ここから、ひのまる社長の独り言(その127:好きだから、楽しいから!)

20151212_140040

本日、無事に第6回スポーツひのまるキッズ中国小学生柔道大会が成功理に終了することができました。

関係者の皆様、本当にありがとうございました。

さて、私は、いつの日からか人に、

永瀬さんはなぜそれをやり遂げられるのですか?

と聞かれる時、偉そうに・・

それはですね・・。できるまでやるからです!!

と答えていました。

確かにその気持ちは変わっていませんし、これからも軸は
ブレません。

でも、それって

『力必達』・・努力すれば必ず夢は達成できる

という意味で、私はその言葉より

『盡己』・・自分自身をとことん尽くすことが一番

を日々掲げていることと、どこか違っているなぁ・・と
感じていました。

そして、その答えが今回、少し見えてきたような気がしました。

20151212_145430

それは、前日練習会の時、

いつものように、二時間半も子供たちの集中を欠くことなく、
最後まで最高の指導を見せてくれた朝飛先生。

日ごろから、先生の指導が日本柔道界の宝、この指導方法が
柔道の未来を変えると提唱され、全柔連、講道館もこぞって
先生の指導法をビデオを取り上げている事実に、

先輩、やっぱり、先輩の指導は凄いです。でも、これは先輩にしか
できませんよ!! どうしたら良いのでしょうか??

と聞いたところ帰ってきた言葉が、

何言ってんだよ。俺は好きなことを楽しんでるだけ!! 毎日、
毎日、子供たちと接して本当に楽しいし、ワクワクするんだ。
ただ、それだけだよ!! 永瀬にこんな機会を与えてもらって
感謝してるよ!!!

でした。

その瞬間、ハンマーで後頭部を殴られたような衝撃を感じました・・

そうか、できるまで、成功するまで・・なんて考えなくていいんだ。
好きだから、楽しいから、やればいいんだ!

これこそ、柔道の祖・嘉納治五郎先生が掲げていた

柔道とは己を尽くすこと

まずは好きで、楽しくなければ、それに没頭し己を尽くせるわけが
ないということを目の当たりしました。

20150923_091059

大会が終わって、スタッフとお疲れさん会をしているとき・・、

正直、お酒は好きなほうでは(味は)なく、世のお父さんがビールを
飲んで『プハ~、この一杯のために仕事してんだよね』というのが
あまりわかりませんでしたが、

美味しい焼肉屋さん(ひのまるキッズ協賛者)で、乾杯をした
ビールの味は最高でした。そして、本当に幸せな一時でした。

好きなことしかしていないので自分自身は辛くないのは当たり前。
周りに好きなこと、楽しいこと、と思ってもらえるような環境つくりをし、

ひのまるキッズのみんな、関わる全ての人に『好きなこと、楽しいこと』
と感じてもらうことが自分の使命だと痛感した山口の夜でした。

いまから、ここから、好きなこと、楽しいことを信じること!!

永瀬義規

20151213_190313

「1%でも2%でもチャンスがある限り、挑戦し続けてほしい」(井上監督)

近藤vs浅見決勝

グランドスラム東京、皆さんはご覧になりましたか?
先週のブログでも書いたように、
私は3日間、会場で観戦させていただきました。

来年のリオ五輪の代表を決めるうえで、
非常に大きな意味を持つということで、
選手はもちろん、会場の雰囲気も、
例年以上に緊迫していたように思います。

選手たちの戦いぶりにも表れていました。
とりわけオリンピック代表戦線の
最前線にいる選手たちの緊張感は、
近くで見ているこちらにまで伝わってくるくらいでした。

とくにそれを感じたのが、初日の女子48㎏級決勝と、
最終日の男子100㎏超級の決勝でした。

女子48㎏級は、浅見八瑠奈選手(27歳)と近藤亜美選手(20歳)。
浅見選手は、2010年、2011年と世界チャンピオンになり、
2012年のロンドン五輪最有力選手と言われながら、
最終選考会である全日本選抜体重別で初戦敗退し落選。
プレッシャーのために、試合前日にほとんど寝られず、
精神的な弱さを露呈したのが、
落選の最大の理由だったと言われています。
当時の48㎏級は、日本のレベルが非常に高く、
ワールドランキングのベスト10に日本人が4~5人入っていたほど。
とはいえ、世界選手権2連覇の現役王者だっただけに、
なんとも不憫というか、かわいそうな結果でした。
一度は引退もささやかれましたが、
リオ五輪でのリベンジを誓って復活。
オリンピック金メダルを目指して歩み始めました。
しかし、そんなところに近藤亜美選手が出現。
2014年世界選手権の代表になるや、
一気に頂点に駆け上がったのでした。

しかし、そんな近藤選手も順風満帆というわけではありませんでした。
今年に入るや国内外の大会で連戦連敗。
世界選手権でも3位止まり、
すっかり勝負の神様から見放され、
大きな挫折を経験しました。

そんな二人が、苦難の道を乗り越え、
再び相見えることになった、このグランドスラム東京の決勝。
結果はどうあれ、悔いのない試合をしてほしい。
それだけでした。
試合は、まさに一進一退の好勝負。
最後は、「指導」1つビハインドだった近藤選手が、
一か八かとも言える大外刈りに入って「技あり」を奪い、
そのまま抑え込んで一本勝ち。
激闘に終止符を打ったのでした。

感涙にむせぶ近藤選手、表情を失った浅見選手。
二人のコントラストは、なんとも言えないものでした。

大会前の記者会見で、井上康生 男子監督が言っていました。
「諦めたら終わりだが、諦めなければ可能性はある。
1%でも2%でもチャンスがある限り、挑戦し続けてほしい」

さすがいいこと言うなぁと思いました。

グランドスラム東京で結果を出し、
大きく一歩前進した選手もいれば、
逆に一歩後退してしまった選手もいるでしょう。
勝負の世界だから、当然です。

でも、応援してくれる家族のため、仲間のため、
そして、なにより自分のために、
チャンスを追い求め、最後の最後まで
頑張ってもらいたいと、心から思います。

スポーツひのまるキッズ 林

来年はリオ五輪。今年のグランドスラム東京は必見です!

IMG_3350

今日から師走。
2015年も残すところ1カ月となりました。
時の経つのは早いものです。

そして、師走と言えば、グランドスラム東京。
今週の金曜日(4日)からスタートします。
来年がオリンピックイヤーということもあり、
今年のグランドスラム東京は、
相当シ烈な戦いとなりそうです。

大会に向け、選手もファンも、
徐々に気持ちが昂ぶってきているところだと思いますが、
今日になり、非常に残念なニュースが入ってきました。
73kg級の大野将平選手、女子70kg級の田知本遥選手らが、
欠場することになったそうです。
う~ん、ホントに残念。

73㎏級は、中矢力選手、大野将平選手、秋本啓之選手の
世界王者3人が揃い踏みということで、
今大会でも最も注目していた階級。
ケガで出られなくなった大野選手が一番無念だとは思いますが、
やはり3人が同じ畳の上で、白黒決着つけるところを
見たかったなぁというのがファンとしての感想です。
でも、大野選手が出ないからこそ、中矢選手にしても、
秋本選手にしても、絶対にこの大会で負けるわけにはいきません。
日本がここ数年間、王座を独占している階級とはいえ、
外国勢が弱いわけでは決してありません。
外国人選手に勝てなくては元も子もないわけですから、
二人には、決勝で決着をつけてほしいと思います。
(現時点で組み合わせはわからないので、
二人がどこで対戦するのかわかりませんが…)

田知本遥選手も無念だと思います。
田知本選手は、姉の愛さんも欠場を発表しており、
姉妹揃っての欠場。本人たちはもちろん、
親御さんたちもさぞかし残念でしょうね。
遥さんは、2月に風邪薬問題で警告処分を受け、
実質、そのペナルティで、
今夏の世界選手権の代表から外れましたが、
7月のチュメニ(ロシア)、10月のパリ(フランス)と
グランドスラム2連勝し、このグランドスラム東京が
ある意味、試金石と言える大会だっただけに、
病気による欠場というのは、悔しいでしょうね。

楽しみにしていた選手の欠場ということで、
マイナスの話ばかりになってしまいましたが、
今回のグランドスラム東京、残念な話ばかりではありません。
というより、日本の各階級ベスト4の選手が
ほぼ全員出場するわけですし、
山下泰裕強化委員長が、
「来年のリオ五輪代表はここから出る」と言っているわけですから、
メチャクチャ重要な大会であり、盛り上がること間違いなしなのです。
外国人選手も世界屈指の実力者が多数来日するそうなので、
日本人同士の対決もさることながら、
外国勢との対戦も見逃せない試合の連続となりそうです。

ざっと各階級の注目選手をあげると、
60kg級は、今年のアスタナ世界選手権3位の志々目徹選手と、
2013年リオ世界選手権チャンピオンの髙藤直寿選手、
66㎏級は、2011、13、14年世界3連覇の海老沼匡選手、
今年の世界選手権で優勝を果たした81㎏級の永瀬貴規選手と
100kg級の羽賀龍之介選手。
さらに、100kg超級も世界選手権2大会連続準優勝の七戸龍選手と
今年の全日本チャンピオンの原沢久喜選手。

女子では、48㎏級の日本が誇る二枚看板、
2010年、11年世界チャンピオンの浅見八瑠奈選手と
2014年世界王者・近藤亜美選手。
今年の世界選手権で王座に返り咲いた52kg級の中村美里選手と
57㎏級の松本薫選手。
63kg 級の田代未来選手や70kg級の新井千鶴選手といった若き日本代表、
今年の世界選手権で一躍金メダリストに輝いた78㎏級の
シンデレラガール、梅木真美選手。

その他にも、若手注目株・63㎏級の嶺井美穂選手(18歳)、
代役としてチャンスが巡って来た63㎏級の鍋倉那美選手(18歳)や
70kg級の池絵梨菜選手(19歳)ら若い選手の活躍も楽しみ。

冒頭、「今日から師走」なんて書きましたが、
他の仕事などもしながらブログを書いているうちに
日づけが変わり今日はもう12月2日。
大会まであと2日です。

私は、某媒体から原稿の依頼を受けていることもあり、
4日から会場で観戦します。
仕事ではありますが、非常に楽しみです。

テレビ放送は、テレビ東京。
12/4(金)午後6:00~
12/5(土)午後4:35~
12/6(日)午後4:10~
http://www.tv-tokyo.co.jp/judo/

選手たちの健闘を祈ります!

スポーツひのまるキッズ事務局 林

いまから、ここから、ひのまる社長の独り言(その125:念願成就!想いは必ず叶う)

kyusyu_chirashi_1129

ご連絡ありがとうございます。
また日頃より、柔道界に対し、多大なるご尽力を頂いておりますことを心から感謝申し上げます。
今回の依頼の趣旨は十分に理解致しました。
一つ、こちらからの要望です。交通費のみ手配して頂き、その他の講師料等は一切いりません。宿泊も自宅から通います。
理由は、貴殿の活動への敬意と岩田先生に対する恩返し、また宮崎に対しての思いのためです。
それを承諾して頂けるのであれば、お引き受けさせて頂きます。
ご検討ください。宜しくお願い致します。

井上康生

 

思い起こせば8年前。
海のものとも山のものともわからない『スポーツひのまるキッズ』というイベント開催に対し、
「永瀬さん。これは面白い! まずはここ宮崎からやってみようじゃないですか!!」
と言っていただいた故・岩田理事長の一言で始まったスポーツひのまるキッズ九州小学生大会が、来年の1月をもって宮崎の地を離れます。

そして、先日、その区切りの大会を見ることなく、岩田理事長はこの世を去ってしまいました。

とにかく、突然のことで言葉もありません・・・。

ただ、我々ができることとして・・

理事長の『想い』を絶対に無にすることがないように宮崎の集大成として企画したのが、

『宮崎の親子の思い出に残る講師陣』

冒頭のコメントは、その想いを受けてこちらのオファーに応えてくれた井上康生氏の返信のです。

正直、これを受けたときには感謝で言葉が出ず、また、ここまでやってきて良かった!と心の底から熱いものが込み上げてきました。

そして、この講師陣・・

初参加の井上智和・康生の兄弟を筆頭に、朝飛、濱田、手島、佐藤、そして青井とそれぞれこれまで『絆』をじっくり深めてきたひのまるキッズが誇る柔道家たち・・・。

まさに感無量!

8年前に描いていたことの一つが成就した思いで一杯になっています。

そして、1月24日の大会は『岩田理事長追悼記念』として開催。さらに宮崎出身の柔道家にも

お声がけしている最中です。

天国の岩田先生に『永瀬さん、よかイベントになったね』と言われるように己のできることを

尽くしまくるつもりです!!!

いまから、ここから、想えば必ず叶うことの証を『絆』で!!

永瀬義規