昨日、今日と日本武道館にて開催された全日本学生柔道優勝大会。
コロナ禍で思うように活動できなかった全国の学生たちにとって待ちに待った晴れ舞台。
我が母校は、ベスト8をかけて、ここのところ負け続きだった明治大学に逆転勝ちしたものの、次の日本体育大学には完敗。
でも、久しぶりに見ごたえある試合を展開してくれた後輩に感謝の気持ちでいっぱいです。
さて、
大会は、下馬評通り、東海大学と国士舘大学の決勝となり、1対1で勝負がつかず、代表戦で日本柔道90㎏級の若きエース・村尾三四郎(東海)と今年の全日本王者・斉藤立(国士舘)が相対。
全国の柔道ファン待望の好カードは、勝負がつかぬままGSに突入し、15分近い激闘の上、村尾が斉藤を抑え込んで一本勝ち。母校に6連覇をもたらしました。
この二人、もちろん、小学生時代はひのまるキッズ常連選手で、いろんな思い出がある選手。
まさしく、感無量でした。
彼らだけではなく、この日、日本武道館で青春を燃やしていた柔道家の中には知った顔だらけ。普段はアリーナ席でここぞとばかりに関係者と仕事の話をしまくっているのですが、今回は感染症対策のため観客席からじっくりと観戦となった分、十二分に堪能できました。
そんな中で、
この日、一番の感動が、後ろの席で観戦していた学生たちの会話
準決勝の天理vs国士舘戦でした。
実力伯仲の好試合が展開される中、始まりは後輩と思える学生の一言でした。
後輩 先輩、あの○○、メッチャ強いでしょう。
先輩 ああ、半端じゃないな(笑)
後輩 でも、先輩、自分、これまでの柔道人生でたった一つ自慢できることがあるんですよ!
先輩 なにそれ?
後輩 実は九州のひのまるキッズであいつに勝ったことあるんですよ!
先輩 マジで??
後輩 はい。あの時の嬉しさだけでいままで柔道続けられたといっても良いくらいです(笑)
先輩 そりゃ、すごいね!! でも、ひのまるキッズと言えばあっちの○○と俺、関東大会で当たったことあるんだよ!
後輩 マジですか!! で、どうだったんです??
先輩 すぐにやられるかと思ったけど、思ったより強くなくてさ。これは、いけるかも、と思って試合終了間際に大外掛けたら、思いっきり返されちゃったよ(笑)
後輩 なんだ、負けちゃったんですね・・。
先輩 でもな、あの時、いつもは怖いオヤジに「お前、よく頑張ったな」ってほめられたんだよ。それが嬉しくてね・・。今思うと、俺もあのおかげで今まで柔道続けられたと思うよ!
いや~
嬉しくて嬉しくて、思わず振り向いて言ってしまいました。
おお! ありがとう!!!!!!!!!
いきなり、オヤジに振り向かれてお礼を言われた学生はキョトン。
準決勝が終わり、学生たちはいなくなりましたが、二度と振り向くことはできませんでした。
なぜって?
絶対に泣いちゃったからです(笑)
いまから、ここから、いやぁ、本当に嬉しかった。一生、忘れません!
永瀬義規