今週末(4/2~4/3)、福岡で行なわれる選抜体重別で、
ついに、リオデジャネイロオリンピックの代表が決定します。
(男子100㎏超級は全日本選手権、女子78㎏超級は皇后盃 後に決定)
最近の国内外の大会の実績、
IJFワールドランキング等から、
ほぼ確定していると言っていい階級もありますが、
それでも、選抜体重別の結果・内容次第で
どうなるかわからないという階級がほぼ半分。
この選抜体重別の結果・内容次第と思われる階級は、
とくにシ烈な争いになるのではないかと思われます。
私が、とくに注目しているのは
男子60kg級、66㎏級、73㎏級、90kg級、
女子48㎏級、70kg級。
オリンピックに出場するためには、IJFワールドランキングで
男子は22位、女子は14位以内にいないといけないという規定もあり、
それぞれの階級のオリンピック代表に関しては、
下に挙げた選手にほぼ絞られていると言っていいと思います。
60kg級:本命・髙藤直寿(WR2位)、対抗・志々目徹(WR8位)
66㎏級:本命・海老沼匡(WR7位)、対抗・高上智史(WR5位)、
73㎏級:本命・大野将平(WR7位)、対抗・秋本啓之(WR5位)、中矢力(WR8位)
90kg級:本命・ベイカー茉秋(WR4位)、対抗・西山大希(WR11位)
女子48㎏級:近藤亜美(WR6位)、浅見八瑠奈(WR9位)
女子70kg級:新井千鶴(WR7位)、田知本遥(WR11位)
※WRは3/27現在のIJFワールドランキング
毎回、選抜体重別のあとの五輪代表選考に関して、
大会で勝った選手が選ばれなかったときに、
マスコミなどから、選考基準が不透明という批判をされていますが、
選抜体重別の結果だけで決まるわけではないため、
長年、代表発表の場を見てきたり、
決定した経緯を見てきた柔道専門の記者としては、
決して、それほど不透明なことはないと思かったと思っています。
たしかに、過去にいくつかは、
「それはおかしい!」という代表選考もありましたが、
それにしても、利己的、政治的な選考というわけではなく、
「金メダルに一番近い選手」という基準で、
強化委員の方々が真剣に考えた結果だったと信じています。
今回も、昨年に引き続き、
代表選考の過程を「ガラス張り」に、ということで、
選考会議は、マスコミ公開の上で行なわれるそうです。
こういう取り組みは素晴らしいと思いますし、
世間も関係者も、たとえ思い通りでない不本意な結果であったとしても、
ある程度は納得できるのではないかと思います。
ただ、柔道はタイムレースではありませんから、
競泳や陸上のように記録で順位をつけることはできません。
ワールドランキングにしても、ひとつの基準にはなりますが、
上位10位以内くらいの差は、出場した大会、
その大会に出場していた選手の顔ぶれなどを見ていくと、
絶対的な差とは言えないのが現実です。
でも、そんな中で、代表は決めなくてはいけません。
しかも、オリンピックの代表は、各階級たった一人!
代表争いの当落線上にいる選手の皆さんも、
そうでない選手の皆さんも、最後の最後まで、自分を信じて
悔いの残らないような試合をしてほしいと思います。
かなりこじつけになりますが、
写真は、一昨日の千鳥ヶ淵の、ほぼ満開の桜です。
果たして「サクラサク」のは?
ひのまるキッズ事務局 林 毅