ひのまるキッズ柔道

道場訪問記 第6回 昭道館 池内道場

昭道館 池内道場

2019年4月1日訪問

2009年度から始まり、2018年度までに通算81回( 道場わっしょい!2回を含む) 開催したスポーツひのまるキッズ小学生柔道大会。

大会で最も栄誉のある賞は、第1回関東大会から一貫して「マナー賞」としてきました。 このマナー賞は、試合場での礼法(親子、指導者すべて)、試合態度をはじめ、大きな声で返事ができていたかなど、たくさんの要素を審査基準に、審判の先生方やマナー賞選考員から推薦していただき、各大会で各学年1名ずつ選出しています(該当者なしもあり!)。

ひのまるキッズ大会10周年を記念し、この10年間でマナー賞の多かった道場を選出。今回は最多道場の一つ、茨城県ひたちなか市の昭道館池内道場を訪ねてみました。

来年はなんと90周年! 歴史ある池内道場



昭道館池内道場の歴史は古く、昭和5年に初代館長の池内廣忠先生によって茨城県那珂湊市( 現・ひたちなか市)に設立され、子供たちに柔道の指導をはじめました。
現在は、4代目館長の池内貴憲先生が指導しており、ひのまるキッズの 大会ではマナー賞だけでなく、入賞者も多く輩出。

また、2018年7月には全日本少年少女錬成大会で小学生高学年の部ブロック2位となり、38年ぶりに優良賞を獲得するなど、礼儀、礼法、そして強さも併せ持った選手が在籍しており、卒業生には全国大会の優勝者もいます。

長きにわたって活躍している昭道館池内道場ではどのような指導をされているのでしょうか。

18時45分、私が道場についた時、子供たちはすでに道場内で走って体を温めており、中に入ると「こんばんは!!」と大きな声で迎えてくれました。稽古は、壁に貼られた「ひのまるキッズ六訓」の唱和から始まり、準備運動へ移ります。

池内道場の準備運動は回転運動や2人組のトレーニング。その内容は前転や後転はもちろん、ブリッジ歩きやヘッドスプリング、2人組で足飛びジャンプ、反復横跳びなどたくさんの動きがあり、それを平気でこなす子供たちの運動能力の高さに驚きました。


「当たり前のことを当たり前にする」歴代館長からの教えは不変

準備運動が終わると、道場奥にあるテレビ前に集合し、池内館長が「今からある高校の稽古風景のビデオを見ます。この高校は10年間で3回も日本一になっている強い学校です。強い選手が何をしているか、しっかりと見て、感じてください。」と、ビデオを流しました。

ビデオに映っていた、道場に入ってくるお客さんや先生に大きな声で返事や挨拶をする高校生の姿を見て、強くなる選手は“ 当たり前のことが当たり前にできている”ということを強く感じているようでした。

自分で考える人、自立した人間を育てる!

その後、打ち込みです。池内道場の打ち込みは少し変わっています。子供たち自身が入る位置を変えてみたり、受けの選手に道衣を握る位置を変えてもらったり、それぞれ工夫を凝らしながら行います。また、まだ自分で技に入れない低学年の子供には中学生や高学年の先輩たちが足元にビニールテープを貼り、一歩一歩丁寧に教えていました。

乱取りは、まず基立稽古、次に自由稽古も行いました。時間は決して長いわけではないですが、打ち込みの時に繰り返していた技の入り方、連続技を積極的にかけ、相手を投げにいきます。私も、乱取りに参加。次から次に挑んでくる子供たちにタジタジになりながら、汗を流しました。

そして、最後にまたまたトレーニングをします。2人1組で手押し車やおんぶダッシュをしました。なんと! 私も中学生とペアになって参加しました。

参加といっても足を持ったり、上に乗ったりしただけですが…。

運動不足の私は次の日には少しだけ腕が重くなりました。池内道場のすべての子供たちと乱取りすることはできませんでしたが、とても楽しく有意義なひと時を過ごすことができました。ありがとうございました!


道場の名称 昭道館 池内道場
指導員 池内貴憲
稽古場所 茨城県ひたちなか市湊中央2-7-20
最寄り駅 ひたちなか海浜鉄道湊線「那珂湊駅」徒歩5分
練習日 月、水、金、土