昨日、そのすべてが終了した東京オリンピック柔道競技。
日本武道館のメディア担当責任者として、朝から晩まで・・
20年前のシドニー五輪を最後に、国際大会の現場から身を引いていた私にとって、久しぶりにどっぷりとその身を置き、様々な貴重な体験をすることができました。
感謝です。
今回、楽しみだったのが、本当に久しぶりに出会う関係者との再会。
国内外選手団のコーチ陣、IJF(国際柔道連盟役員)、メディアの方々、そして、以前、様々な会場で一緒に汗を流していた仲間たち・・・。
ほとんどの人が20年ぶりくらいの再会で、
まさに『浦島太郎』状態を楽しんでいました。
日本代表メンバーも、記者会見で司会をしている私を見て『どっかで見たことある人だなぁ・・』という表情を見せ、後に、『あああ!ひのまるキッズの!!』とあいさつをいただいた時の喜びはひとしおでした(笑)
オリンピックでの出来事は、明日からの空手、月末のパラリンピックが終わってからじっくり書かせてもらいます。
さて、冒頭の写真、
100キロ超級メダリスト記者会見でのワンショットです。
実は、みなさんご存知の柔道界のスーパースター、リネール選手(フランスとの17年ぶりの再会シーンです。
今から、17年前、古巣に戻り最初に近代柔道杯のパワーアップ計画で手掛けたのが、海外選手の招待。その時、フランス代表として来日したのが彼でした。
14歳ながらすでに200センチ110キロ。
大将としてすべて一本勝ちでチームをベスト16まで押し上げました。
大きな体躯ながら、中身は子供そのもので、宿泊・輸送担当のJTB・羽染さんが降りまわれていたことを思い出します。
その彼が、今や押しも押される柔道界のスーパースターとなり、今回、武道館で再会。
今回、100キロ超級銅メダリスト、さらに団体戦優勝の立役者として、会見会場に現れましたが、とにかく、気さくで誰にでも笑顔で話かけ、おごることなく、とっても礼儀ただしく、常に周りを気遣う柔道家でした。
実は冒頭の写真、私が司会進行中にズボンのポケットに入れていた携帯電話のバイブ音に気付いた彼が、膝でポンポンと私に教えてくれた瞬間を捉えられたもの。
さらに、団体戦会見でマスクを外してしまうメンバーに大慌てのスタッフを見て、大きな声で『マスク、プリーズ!』と言ってくれるなど、
短い時間に見せたたくさんの彼の気遣いは、会場の雰囲気を一瞬で和ませ、その行動に周りを虜にさせたのは言うまでもありません。
会見終了直後、少し会話をしたときに近代柔道杯のことを聞きました。
彼はビックリして、
『本当か!!もちろん、覚えている。素晴らし経験をありがとう!』
といって離席するときにバシッと握手をしてくれました。
疲れが吹っ飛ぶ瞬間でした。
感謝です。
いまから、ここから、縁を絆に!
永瀬義規
エントリーフォームで14歳の彼のサイズを見たときは間違いだと思いました笑