文武両道

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雑誌『柔道』の最新号(3月号)の『全日本学生柔道連盟だより』に、「大学進学を目指している選手、並びに指導者・保護者の皆様へ――」というお知らせが掲載されています。

ものすごく簡単に要約してしまうと、平成27年度大学入学生から学柔連の主催大会への出場に一定の単位修得数が必要であることが決定したという内容です。つまり、大学の授業をきちんと受け、単位を取らないと、大学の試合には出られませんよということです。

大学生なんだから、勉強するのは当たり前、なのではありますが、実際には、柔道ばかりやっていて、大学の授業がすっかりおろそかになっているという学生も少なくないようですし、大学によっては、柔道の成績を重んじるあまり、それを容認してしまっているところもあるようです。

今回のお知らせは、高校生や中学生だけに発信されたものではありません。当然、その指導者や保護者にも向けられたものです。推薦で大学まで行かせたいがために、勉強は二の次、とにかく柔道で強くなれと必死にハッパをかける保護者や指導者もいます。そういった大人に対しても、「文武両道」を呼びかけているのです。

勉強は子供の頃の習慣が大切だという教師や教育評論家は少なくありません。小さい頃に毎日、ほんの少しだけでも勉強する時間、考える時間を作る――決して難しいことではないはずです。柔道を一生懸命やれる子は、物事に集中する才能のある子だと思います。高校生はもちろんですが、小・中学生の頃から、柔道ばかりじゃなく、いろいろなものに興味を持ち、勉強にも一生懸命であってほしいと思います。

昨年、一昨年と柔道界にとって、非常に残念なニュースが続き、とても寂しい思いをしました。これからの柔道界、そして日本を担う子供たちには、「柔道をやっている子はさすがだね」と言われるように成長してほしいと思いますし、大人として、そういう子供が育つ環境を作っていかなければならないと思います。

スポーツひのまるキッズ事務局

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