いいからやれ、黙ってやれ、すぐやれ!
もう20年前のことだと思います。
12年ぶりにいわゆる“鳴り物入り”で古巣に戻った時、
就任のあいさつで『顔も名前も知ってはいるけど・・・、いったいこいつは何を言うのだろうか・・』と不安そうに見守るスタッフたちに向かって一番最初に放った言葉がこれでした。
もちろん、今、いきなりこんなことを言ったら問題になるとは思いますが、当時、会社から、それまでの気質、文化を一新する改革と高い目標達成という二大ミッションを与えられて、最短、最速でそれをやり切るために絞りに絞り出した言葉がこれでした。
実際、自分自身も鬼のように働き、“とにかく即行動”を心がけました。
スタッフも一部の人間以外は本当によくやってくれたこともあり、設定した目標は2年でクリア。そのあと2年くらいは右肩上がりでしたが、その一部の人間たちに足元をすくわれ構築した組織は崩壊してしまいました。
原因は一つ。
スタミナ切れ・・。完璧を求めすぎたのかもしれません。
仕事の意図と、事業の意義を共有していなかったからというのもありました。
その後、13人の仲間と独立し、もうすぐ15年。
スタッフはぐるっと入れ替わってしまいましたが、最近になって何とか自分たちの事業の意義、ブランディングの再確認もできてきたかなぁ・・と思っている矢先に大病。
なんとかだましだましやってはいるものの、正直、寄る年波かもしれませんが、とにかくモチベーションが上がらず、日々、気持ちは焦る一方・・・。
そんな中で、週一の新人面談で彼らから相談を受けました。それが、
優先順位のつけ方
自分なりのレクチャー内容を要約すると、
やることを俯瞰で見て、まずは一週間のTO DOを書き出し誰かにバトンを渡さなければならないことか、自分自身で完結できることかを念頭に置きながら
重要か、
緊急か、
の物差しを当てて順番をつけていく、
そうするとパターンは限られる
重要で緊急
重要だけど緊急ではない
重要ではないけど緊急
重要でも緊急でもない
君たちの場合はまだ指示をうけることが主なので、オーダーをしてきた上司に自分で上記の物差しを使って決めた順番に対し意見をもらって確認ができたらGO!
という感じですが、
その時に大事なのは必ず期日を設定すること。
そして、それに向けて業務をこなす。
さらに最も大事なのは、
とにかくその期日までに完了させることに集中すること。完璧ではなく、完了。
と深堀していくと
ん?
完璧でなくて完了?
しばし、キョトンとしている新人たち。
そこで、
学校のテストと一緒だよ。始まって、難しい問題に直面した時、その問題の正解が出るまで考えていたら時間はあっという間に過ぎてしまうよね。終了のベルが鳴った時、最後までできていなかった時、先生に「先生、まだ終わってません。完璧に答えがでるまで時間をください』と言ってもそれはなかなか受け付けられないよね。
だから難問は飛ばしてわかる問題から解くでしょう。大事なのは与えられた時間内にまずは完了させること。とにかく手あたり次第一生懸命問題を解く。時間一杯、時には油汗を流して・・。
仕事も一緒。時間をかけて自分の納得がいくまでそれに取り組めるのならいいけど、世の中、そうはいかない。
次から次に押し寄せてくるのが仕事だよね。そして、その都度、最高のパフォーマンスを求められるのも仕事。もちろん、完璧にできるのに越したことはない、でも、それは与えられた時間内で・・という条件が付いているのはわかるよね??
あとでやろうは、バカ野郎
数年前、ひのまるキッズの大会会場でご父兄がお揃いで着ていたTシャツに書いてあったこの言葉に感銘を受けて良く使っています。
これは、
「今、しっかりと稽古をしないなら、いつすんだ!」
という意味合いだと思いますが、仕事に当てはめると、
期日を決めて、できることからサクサクとこなす。今できることを後回しにしてしまったら、時間をかけなければならないことに対応するときには期日はきてしまう、ということになるのではないでしょうか?
期日を決め、できることから始めていき、業務完了を実現させる。
20年前のあの日、そうやって切り出せば良かったのかもしれませんね(苦笑)
勉強、勉強!!!
あっ!! 冒頭の写真。彼らに言い忘れたこと・・。
物事に愚直か、狡猾かが、永瀬のものさし
今度、言おうと思っています(笑)
いまから、ここから、さあ、次いってみよう!!
永瀬義規