15日(日)に開催されたスポーツひのまるキッズ東北小学生柔道大会。
今回の大会では、とても嬉しいことがありました。
それは、復興支援プロジェクトとしてご招待させていただいた
石巻みなと柔道会の今野太陽君が、
5年生男子軽量級の部で、見事優勝を果たしたことです。
石巻みなと柔道会は、昨年の世界選手権日本代表・
阿部香菜選手の出身道場でもあり、宮城の強豪道場です。
しかし、東日本大震災で大きな被害に遭い、道場も水没。
当然ながら、練習環境は一変しました。
実は、震災が起きた2011年の、10月の四国大会に
6年生の選手3名をご招待させていただきましたが、
当時の石巻みなと柔道会は、
練習場所の確保もできないような状態でした。
(柔道どころか、衣食住も十分な状態ではありませんでした)
あれから2年半が経ち、この4月から
ようやく、決まった道場(立て直された中学の道場)で
週に3日、練習ができるようになったそうです。
とはいえ、道場生の中には、今でも仮設住宅での生活を
余儀なくされている家族もいるそうで、現状を聞けば聞くほど、
復興は「まだまだだなぁ」という印象を強く持ちます。
それでも、十分とは言えない練習環境のなか、
お父さんやお母さん、周りの人たちのサポートを受けながら、
柔道に一生懸命取り組み、練習を続けた成果が、
「優勝」という形になったことは、
本当に素晴らしいことだと思います。
今野君の優勝は、一人のものではありません。
道場の仲間たち、先生、お父さん、お母さん、
みんなのものだと思います。
そのことを表しているかのように、
会場を後にする時の皆さんの表情は、
本当に、とてもいい笑顔でした。
スポーツひのまるキッズ事務局 林