この前の日曜日、東京・品川プリンスで行なわれた
特定非営利活動法人「柔道教育ソリダリティー」による『暴力根絶プロジェクト』パネルディスカッションに行ってきました。
女子柔道ナショナルチームの選手たちによる、
強化監督の暴力の告発に端を発し、社会問題にまで発展している
柔道界の暴力・体罰問題。
先日のパネルディスカッションでは、冒頭で会場に集まった人たちに
「柔道の現場で、暴力を見聞きしたことがあるか」という質問があり、
なんと3分の2以上の人が「ある」という意思表示をしました。
私自身、実際に何度も遭遇しています。
思い起こせば、中・高校生の教師が生徒に振るうケースが
最も多かったように思いますが、
少年柔道の世界でも少なからずありました。
当時は、そういう行為に“麻痺”していたのか、
強くなるためには当たり前、普通のことと思っていたのですが、
いま、改めて客観的に考えると、
やはりどう考えてもいいことではありませんし、
許されるべきことではありません。
今回、始動した『暴力根絶プロジェクト』は、
決して大袈裟な言い方でなく、柔道存続のために、
絶対に小・中・高・一般、あまねく浸透させていかなければならないと思います。
柔道にはいいところがたくさんあります。
そこに暴力や体罰は必要ありません。
ときに「しつけ」として子供を殴打する親を見ることがあります。
自分自身、娘に手を出したこともあります。
でも、冷静になった時、手を出したことを必要なことと肯定しながらも、
必ず、なんとも言えない後味の悪さを感じていました。
幸いにも、今までのところ、スポーツひのまるキッズ小学生柔道大会の会場で
暴力・体罰を見たことはありません。それは、もしかしたら、
お父さんお母さんが一緒に参加している大会であり、
常に、他の子供の保護者、指導者の目があるからなのかもしれません。
負けたからと感情的になって、子供を叱り、手を出す姿って、
やはりかっこ悪いですもんね。
大切なのは、勝ち負けでなく、一生懸命やっていたかどうか。
自分が子供の頃そうだったように、
子供たちは、先生やお父さんお母さんに褒めてもらいたくて頑張っているはずです。
勝とうが負けようが、いいところを見つけて褒めてやりましょうよ。
相手よりきれいな礼儀ができていたぞ、相手より大きい声が出ていて良かったよ、
返されちゃったけど、思い切って技を掛けられたじゃないか、
なんだっていいんです。
次にもっと頑張ろうと思えるような一言を
やさしくかけてあげてください。
そんな親子を、ひのまるキッズプロジェクトは
全力で応援していきたいと思います。
スポーツひのまるキッズ 事務局 林