先週の土曜日(17日)、東海大学の柔道場で、
地元・神奈川を中心に、約100名の中学生を集めての
柔道教室が行なわれました。
講師は、今夏のアスタナ世界選手権大会で
優勝を飾った羽賀龍之介選手。
女子にも大人気のイケメンです!
今回は「平塚市と東海大学 交流30周年記念」として行なわれましたが、
東海大学では神奈川県内の中学生向けの柔道教室を、
20年以上前から、年に10~20回行なってきています。
講師を務めるのは、佐藤宣践先生や山下泰裕先生をはじめ、
井上康生先生、田知本愛選手、中谷力選手、羽賀龍之介選手等々、
超がつくほど豪華絢爛! なんとも贅沢な柔道教室なのです。
大学の、こういった地域に密着した取り組みは、
子供たちにとって、非常に貴重な体験であり、
本当に素晴らしいと思います。
他大学の柔道部でも、地元の子供たちを集めて柔道教室を
行なっているという話は最近よく聞きます。
「柔道離れ」が叫ばれている昨今ですが、
大学の柔道部のこうした地道な取り組みは、
必ずや柔道の普及につながると思いますので、
ぜひ、多くの大学で取り組んでいただきたいと思います。
さて、今回の羽賀選手の柔道教室ですが、
世界選手権直後ということもあり、世界選手権の映像を見ながら、
技術的な話だけでなく、そのときの心境や裏話も話してくれるという、
非常に興味深く、貴重なものでした。
全6試合のなかで最も厳しかったという韓国選手との3回戦では、
残り30秒、「指導」3つを取られて(相手は2つ)絶体絶命の状況のなか、
強引に引き手をとって掛けた内股で「技有」を奪い逆転勝ちしましたが、
実は、このとき、羽賀選手の引き手は相手の袖口を掴んでしまっており、
そのままでいたら「指導」を取られて反則負けという状況だったそうです。
でも、羽賀選手は「このチャンスを逃せばもうチャンスはない。
『指導3』で負けるのも、反則負けになるのも同じだ」と、
イチかバチかの勝負に出た結果が、あのすばらしい内股でした。
「中学生にこんな話をしたらまずいかもしれないけど……」と
ちょっと気まずそうに話してくれた裏話でしたが、
羽賀選手の勝利への執念、勝負師としての一面を垣間見た気がしました。
実技指導では、羽賀選手の“伝家の宝刀”内股を指導。
引き手や釣り手の使い方、技を掛けた時の体重移動、身体の使い方など、
オーソドックスな掛け方ではなく、“羽賀流”を伝授していましたが、
とても解りやすい上に実戦的で、大好評でした。
ひのまるキッズ事務局 林