いまから、ここから~ひのまる社長の独り言(その12:貴様と俺とは同期の桜=絆①)

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時はまだ『昭和』の時代。

今から32年前の4月、中央大学のキャンパス・・。学生服で丸刈り(一人は耳が潰れていたので)を見つけ「すみません、柔道部の○○監督はどちらに行けば会えますか?」と尋ねた私がいました。

一年の浪人を経て晴れて中央大学に入学、早速、柔道部に入部しようと知人の紹介状を持って監督のところに行こうとしていた私でしたが、その格好はいわゆる“一般学生”。
長髪でブレザーにジーンズみたいないでたちに、尋ねられた学生(耳の潰れていない方)が「図書館に行けば会えますよ」と返事をしながらも何だこいつは・・、という目で私を凝視していました。

翌日、道場見学に来た私を最初に出迎えてくれたのも、その学生で、その時もなんともいえない不思議そうな顔をしていました。

対応したマネージャーから「ああ、話は聞いているけど、やめた方がいいんじゃない?同好会もあるからそっちの方はどうですか・・」と言われ、いやどうしても入りたいと言うと「では、明日まで丸ボウズにして来てください」と一言。

そして、その翌日、しっかりと丸ボウズにして再び道場を訪れたときに、またまたその学生が「しっかし、けったいなやっちゃのぅ・・、なんでそこまでして柔道部に入りたいん??」とニコって笑って、「まあええわ、これで当番の割り当てが減る。よろしくな」
と迎えてくれました。

これが彼との出合いでした。

二つ上に当時78KG級では近代柔道に『期待のホープ』と取り上げられた兄を持つ彼は、事あるごとにその兄と比較されプレッシャーを抱えながらも、着実に頭角を表し、
そして4年生で見事に中大10年ぶりの学生チャンピオン、国際大会でも金メダルを
獲得するに至りました。
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私は・・、と言いますと、明らかに実力差のある他選手に絶対に練習だけは負けまいと
3年生の後半から自らトレーニング隊長を買って出て死に物狂いで稽古し、その結果、
4年生でなんとかレギュラー入りを果たすことができました。

実は4年生になると朝トレは自由参加で、ほとんどの同級生は参加しない中、彼は
いつも私の横を走ってくれていました(もちろん、自分のためや、って言いながら)。

「おかげさまで、就職も決まり、これからは堅いサラリーマンで頑張ります」

彼が日本一になり、日本武道館で優勝インタビューで放ったコメントは当時のマスコミ
の話題に上がりました・・・。はっきり言って格好良かったです。

私が編集者から始まり様々な転機を迎えて苦しんでいる時も、彼はいつでも私を励ましてくれ、自らはその会社でじっくりと(おもに経理畑を)そのキャリアを国内外で積み重ね、今、超大手企業の経理部長として活躍しています。

そして、現在、彼はほぼ毎大会に『ひのまるキッズ講師』としてボランティアで参加
してくれています。今、会社員として一番大切な時期に、なんの文句も言わず、全国
各地で子どもの指導に当たってくれています。

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「俺が、ひのまるを手伝っているのは、義規のためやない、ひのまるコンセプトが正しく
それに賛同しているからや。勘違いしたらあかんで~!」

そう言いながらも、後輩や嫁さんに見せたこともない笑顔で子どもたちと接する『日本一
堅い仕事の柔道家』。青井久幸との友情は、私にとってかけがえのない宝物であり、
親子だけではない、そんな絆をひのまるキッズ参加者に深めてほしいと思う今日この頃です。

面と向かって言えないので、彼がほぼ100%見ないSNSでお礼を言っときます(笑)

まあ、彼の嫁さんは私の妻の後輩だし、なんせ、彼の結婚式の仲人は私の両親。恩人である私に対して当然の恩返しといえばそれまでなんですがね^_^;ハハハ!

いまから、ここから、すべての絆に感謝の気持で、さらに精進します!!

永瀬 義規

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