「はっきり言います。ひのまるキッズは競技力向上の大会ではありません」
5年前、大会コンセプトを各地で説明するとき、まず最初にでる言葉がこれでした。
どんな大会でも一回戦で負ける人は半分いる。うちは、ここからが勝負なんです。
負けた子供たちに、受け身コンテスト、打ち込みコンテストで点数をつけて表彰状をあげる。さらに、各ブースで親御さんと共に遊び、楽しむ…親子の絆をとことん深める…それがひのまるキッズです!
って…( ̄^ ̄)
でも、回数を重ね、ひのまるキッズも定着の感が出始めた昨年くらいから、各地ででる言葉が、
ひのまるキッズはレベルが高いので…ちょっと…
んー、なんで?
負けた人が主役、だから弱くていい、いや、むしろ勝てない子供たちのための大会なんだけど…( ̄^ ̄)
でも、どんどん逆にいく(涙) なぜだろう。。。。
そんなとき、ある先生に言われました。
「そりゃ当たり前だよ、永瀬。子は親の鏡って言うだろ。その鏡である子供に向かって『靴を揃えなさい、挨拶をしなさい』と自ら見せている親が育てた子供はしっかりしてるに決まってるんだよ」
確かに…。そして、思い出したのが、2003年の全日本学生で就任10年で見事に母校-中大を優勝に導いた津沢先生の指導でした。
一言で言えば、徹底的に礼儀礼節を重んじることを叩き込む。
思い出すのが最初の二三年経過したときに、まだまだ実績が上がらない中大の学生を見て山下先生が言った言葉でした。
「永瀬、中大は数年で絶対に強くなるよ。礼儀礼節が突き抜けてできている彼らは正直脅威だ」
実際、その通りになったのは前述の通りでした。
礼儀礼節と競技力向上…。
この関係方程式を解く答えはただひとつ、ひのまるキッズで愚直に信念を貫くこと…なんですが、冒頭に書いたように、果たしてそれをとことん貫いたとき、勝てない子供たちに夢を提供する…そんな子供たちがエントリーしてくれるのだろうか???
じっくり考えたいけど、やるしかない、51歳を迎え人生の最終コーナーを回った今、もうやるしかないと改めて決心した富山の夜です。
いまから、ここから、やるしかないです、はい。
永瀬義規