今週末はグランドスラム東京。柔道キッズたちの心に残る試合を!

グランドスラム2012
今週末、東京・千駄ヶ谷の東京体育館でグランドスラム東京が行われます。
世界選手権やオリンピックに続くビッグイベントであり、日本で行われる唯一の国際大会ですから、多くの柔道ファンにとっては、年に一度の、とても楽しみな大会だと思います。
遠方からわざわざ来られる方も多いでしょうし、子供たちにとっては胸躍る大会であり、毎年、色紙を持った子供たちが会場を走り回る微笑ましい姿も目にします。

オリンピックや世界選手権の日本代表の試合が見られる貴重な機会だという期待が大きいだけに、残念なのは……、やはり主力選手の欠場です。

今年も、今夏の世界選手権代表組の、66㎏級金メダリストの海老沼匡選手はじめ、48㎏級銀メダリストの福見八瑠奈選手、また、ロンドン五輪57㎏級金メダリストの松本薫選手など、有力選手が軒並み欠場することになり、楽しみ半減とまではいかないものの、残念な気持ちが強いのは確かです。

欠場することになった選手は、普段応援してくれているファンや家族、同僚、友人の前での試合ということで、モチベーションは非常に高かったと思いますから、一番無念なのは、選手自身だと思いますので、ぜひ次の機会に頑張ってほしいと思います。

そんな中、60㎏級の高藤直寿選手が「欠場しない」のには、正直驚きました。
11月初めの全日本学生体重別団体優勝大会の決勝で、右肩を負傷した高藤選手は、今大会無理だろうと思っていた方は多いでしょうし、所属の監督などに話を聞いても、「本当は出したくはない」と言っていました。実際、通常であれば欠場するほどのケガだそうです。
それでも出場に至ったのは、本人の強い意志によるもので、学生大会での悔しさからか「どうしても出たい」と監督に直訴しての出場なのだそうです。
指導者としては、「ケガを悪化させたくないし、まだ将来のある選手だから、大事をとって休ませたほうがいい」という気持ちは強かったと思います。ただ、その反面、オリンピックや世界選手権においても、常にベストコンディションで大会に臨めるわけではないのだから、悪い状態でも結果を出す経験を積んでほしいという気持ちもあり、今回は本人の意思を尊重したようです。選手の身を預かる指導者としては、大きな決断が必要だったと思いますが、それ以上に、そこには選手と指導者との強い信頼関係があるのだと思います。

高藤選手は今夏の世界選手権で世界王者になりましたが、まだ弱冠20歳。日本のエースとして長期にわたり頑張ってほしい選手です。それだけにファンとしては、「ここで無理して、大丈夫なの?」という心配もありますが、やはりその心意気には大拍手を送りたいと思いますし、熱い声援を送りたいと思います。

会場には、たくさんの柔道キッズがお父さんやお母さんと一緒に見に来ます。
代表選手たちには、いつか大舞台で活躍するであろう、金の卵たちの心に残るような試合を見せてほしいと思います。

スポーツひのまるキッズ事務局 林

(写真は昨年のグランドスラム東京 開会式)

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