2010年10月7日訪問
今年、5年ぶりに富山県チャンピオンに輝いた中田道場。しかし"県チャンピオン"というイメージと異なり、道場はわずか35畳と小さく、道場生もわずかに10数名と驚くほどの小所帯。
しかし、これまでに全国大会での優勝経験もあり、「富山に共栄塾中田道場あり」と知られる。
富山駅から車で約25分。そこには、厳かでちょっと懐かしい、これぞ『町道場』という雰囲気があった。
2010年10月7日訪問
今年、5年ぶりに富山県チャンピオンに輝いた中田道場。
現在、中田道場で練習している小学生は15名。かつては30~40名いたこともあるそうだが、ここ数年は20名いかないくらいの人数だという。
この日の練習は午後6時半に始まった。ウォーミングアップも兼ねた寝技から始まり、打ち込み、乱取りと進むが、練習開始からわずか45分、7時15分頃には低学年の子たちが帰っていく。
「いやぁ、小さい子に長い時間やらそうと思っても、いやになっちゃいますからね。少しずつです」。中田先生は笑顔でそう話す。
練習は月曜から金曜日。日によって多少違うようだが、1日の練習は1時間30分弱と決して長くはない。道場生が少なく、練習相手がいないことをカバーするために、土日を利用し、石川や福井まで出稽古に行ったりもするそうだ。
「小さい道場だから、ここだけでやっていたら井の中の蛙になってしまいますからね。できるだけ、胸を借りに行くようにしています。他の道場の子供たちと練習して、投げられて、『もっとしっかり練習しなきゃ』と思ってくれればと思ってね」(中田先生)。
中田先生が最も気を付けていることはケガだという。「練習でケガだけは絶対にさせたくない。ケガをさせないで強くすることが一番だと思います。それと私は子供たちを絶対に叩きません。子供を叩いたって何一ついいことはありませんからね」
毎年お正月には、道場の卒業生たちが集まって稽古をするという。
「いろんな有名企業の名が胸に入った道衣を着て練習しているのを見ると、今の道場生の父兄が驚くんですよ、『みんな凄いですね』って。本当よく頑張っているなぁと思いますし、そうやってここから育っていった子たちが集まってくれるのは本当に嬉しい」と中田先生は顔をほころばせる。
低学年の子供達が練習を上がってからもしばらくは打ち込みが続き、中田道場の練習に、特別に変わった内容は見受けられない。
しかし、日々の地道な繰り返しの練習そのものが、中田道場の最大の特徴なのかもしれない。
道場の名称 | 共栄塾中田道場 |
道場の住所 | 富山県富山市婦中町新屋505 |
指導員 | 中田 勉(六段) | お問い合わせ先 | 076-466-2778 |
練習場所 | 共栄塾中田道場 |
練習日 | 月~金曜日 午後6:00~9:30 |
月謝 | 3000円 |