礼儀は、道場だけでは身に付かない

礼儀1030スポーツひのまるキッズ小学生柔道大会では、
試合の前後に、選手の親御さんにも選手同様に、
相手の親御さんと礼を交わしてもらっています。
最初は、戸惑いを見せる親御さんも多かったように思いますが、
今では、ごく当たり前のこととして受け入れられていると思います。

実は、親御さんの礼儀正しさも、
大会の際に決めている「マナー賞」の対象として、
審判の先生方は厳しくチェックしてくださっています。

だからというのではないでしょうが、最近では、
多くの親御さんが非常に素晴らしい礼儀をされており、
見ているこちらも、背筋が伸びるような気がします。

「礼に始まり礼に終わる」柔道ですから、
どこの道場でも、礼儀を非常に重んじていると思います。
しかし、その礼儀というのは、柔道を習いさえすれば、
自然と身に付くものというわけではありません。

これは以前、ある道場の指導者に
取材した際に伺ったお話です。

「親御さんの中には、柔道を習わせれば、
道場に通わせさえすれば、礼儀が自然と身に付くと
思っている方が結構いらっしゃいます。

習い始めてしばらくたった子の母親が、
うちの子は、家では靴も揃えないし、
礼儀もきちんとできない、と言うんですね。
でも、その子は、道場ではきちんと履物も揃えているし、
礼儀もしっかりしているわけです。

それで、その子に、なぜ道場でできていることが
家でできないのかと尋ねたんですね。
すると、家ではみんなが靴脱ぎっぱなしだからと。

これでは、本当の礼儀や躾なんてできないですよね。
道場に通わせれば身に付くのではなく、日頃の生活の中で
身に付いていくものですから、親御さんにもしっかりと
していただきたいと思います。
それは私たち指導者についても同じです」

『人の振り見て我が振り直せ』ということわざもありますが、
ひのまるキッズの大会の会場でも
素晴らしい礼儀や所作の親御さんはたくさんいます。
ぜひとも多くの親御さんに見習っていただきたいと思いますし、
私自身も見習いたいと思います。

あとひとつ。
礼儀をする際に大切なことは、
相手をしっかり見ることだと思います。
そして、相手と息を合わせること。
柔道の試合前も、それぞれが自分勝手に礼をするのではなく、
相手を見て、きちんとタイミングを合わせて礼をする。
美しい礼は、それだけで、見ている人を惹きつけますし、
時には、周囲を味方にします。

ひのまるキッズ大会事務局 林

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