ひのまるキッズ柔道

道場訪問記 第1回 会田道場

会田道場
埼玉県東部、県内有数の桜の名所としても知られる幸手市。
この幸手市の中心部、東武日光線『幸手駅』から徒歩約5分、「カイダ接骨院」に併設されているのが会田道場だ。
会田道場
道場で指揮を執るのは會田俊雄館長のご子息であり、副館長の會田浩章五段。
抱きつくように集まる子どもたちに囲まれ「まず柔道を好きになって欲しいので今はあまり厳しいことはいいません。いいところを探して褒めるようにしています。」とにこやかに語る優しい先生だが、稽古が始まると、片手には「神様の棒」と大書された棒。時にはこの棒で愛情たっぷりの「激」を飛ばしながら、厳しく楽しく指導していた。

所属の小中学生は65名。50畳ほどの道場には常に40人以上の子どもたちがひしめきあって汗を流している。 稽古時間は約1時間と決して長くはないが、多くの生徒がその後も居残って強化稽古に参加。生徒も指導者も笑顔の絶えない前半の稽古と、全員が必死に汗を流す居残り稽古。メリハリのついた時間の使い方が印象的だった。



柔道は人間教育

会田道場

熱心に稽古する子どもたちで
ひしめきあう会田道場

「柔道は人間教育。心を育てることが一番大事」と位置づける會田副館長が常に口にするのは「強い子ほど(まわりに)やさしくしろ」という言葉。
その言葉の通り、稽古の中には高学年が低学年や初心者の子どもたちを「教える」乱取りの時間が必ず設けられている。
ズラリと並んだ高学年の子たちは、懸命に技を掛けてくる後輩たちの技に投げられてあげながら、また返してあげながらしっかりと技を指導。
その受けの上手さはまるでベテランの指導員のようで子どもが子どもを教える伝統がしっかりと根付いていることを感じさせた。

会田道場のちょっとした工夫

会田道場

先輩が後輩にきちんと教える伝統が根付く

「壁には道場生の名前が書き込まれた表があり、稽古が終わると子どもたちがその前に鈴なり。
道場に早出した子には青シール(3点)、試合に出場すると緑シール(8点)というように点数に応じたシールを貼っているようだ。
稽古の中で「いい技を掛けた」「最後まで頑張った」など先生が認めたことがあれば、金シール(5点)を貼ることが出来るそうで、この日はフラフラになりながらも最後に技を決めた低学年の男の子に「よくやった!金シール!」の声。

「些細なことですが、これを始めてからみな稽古を休まなくなった。意外に励みになっているようですよ」と笑顔の會田副館長。「インフルエンザの予防接種を受けたら金シール」など健康管理にも利用しているようだ。

地元に根付いた道場

会田道場

子どもたちだけでなく、
保護者もたくさん集まってくる

今回のスポーツひのまるキッズ関東小学生大会には道場生から数名が参加。
「なんといっても親が一緒に試合場にいる、エントリーを自ら行うというところが素晴らしいと思います。
普段、試合引率やエントリーで指導者がどんなことをしているか苦労もわかってもらえると思うし、親と子どもの自立心が養えると考えて参加を勧めました」とのこと。

近年は公共施設や中学校を借りて活動する柔道教室も増えているが、会田道場は自前の建物を持つ昔ながらの「町道場」スタイル。
會田俊雄館長は「道場を作るためにまず引っ越して家を建てた。警察を辞めて接骨院を建て、十分準備して隣に道場を作った。20年計画だったんですよ」とにこやかに語る。道場生65名、何十分も掛けて通ってくる子どももいるという人気道場。
館長の長年の夢だった「会田道場」は地元にしっかりと根付いているようだ。



道場の名称 会田道場
道場の住所 埼玉県幸手市中1丁目5-28
館長 會田俊雄(八段)
副館長 會田浩章(五段)
會田順平(四段)
指導員 小林裕幸
渡邉信利
小倉雄大
山中啓之
関根和義
荒井徹
女子指導員 関根奈緒子
松頭礼香
ホームページ http://www.kaida-g.ecnet.jp/
電話番号 0480-42-6245(代表)
練習日 火・木・金曜日
小学生以下 午後7:00~8:10
中学生以上 午後7:30~9:10
土曜日
午後3:00~4:30
費用 入門料 5,000円 月謝 4,000円