「自分らが協力できることなんて、大したことではないですけど、今日触れ合った子供たちが『頑張ろう』と思ってくれたら、それだけでも来た甲斐があったと思いますし、子供たちの柔道を通しての頑張りや笑顔というのは、自然とお父さんお母さん、おじいちゃんおばあちゃんに伝わっていくと思います。子供らも表に出せない、子供なりのつらさや苦しさを抱えていると思いますけど、それを打ち消すような笑顔で、柔道に取り組んでほしいなぁと思います。
今まで、普通に親がいて、住む家があって、温かいご飯があって、風呂があって、友達がいて、柔道ができていたのが、震災によりそれが当り前ではないんだということが、実際に被災された方も、それを知った僕らもよくわかったと思うんですね。だから、そういう当たり前のことに感謝しなきゃいけないと改めて思います」
ひのまるキッズ柔道
第2回スポーツひのまるキッズ東北小学生柔道大会
復興支援イベントとして開催した今大会には、レギュラーの講師の先生方の他に、特別ゲストとして、オリンピック金メダリストの野村忠宏選手、谷本歩実さん、塚田真希さんにお越しいただきました。
野村さんは、チャレンジマッチのプレゼンターをした後に、「子供の頃は、女の子に負けるくらい弱かったけど、柔道が大好きで続けているうちに少しずつ強くなって、オリンピックで金メダルを取れた」というエピソードを話してくださったり、アトランタ、シドニー、アテネ、3回のオリンピックで獲得した3つの金メダルを披露し実際に触らせてくれたりして、子供たちは大喜びでした。
また、アテネ、北京と2大会で金メダルを獲得している谷本さん、アテネで金、北京で銀メダルに輝いている塚田さんは、朝から柔道教室やセミナー、レースで子供たちに指導したり、交流を楽しんだりと終日子供たちに囲まれて笑顔を見せていました。
谷本歩実さんのコメント
塚田真希さんのコメント
「3月の大震災のあとに、テレビなどで映像を見たりして、心がすごく痛んでいました。何もできない自分を『無力だなぁ』と思っていたのですが、今回、東北で行われた大会に呼んでいただいて、柔道を通して、柔道をやっている子供たちを元気づけようという活動を一緒にやることができ、そういう自分のもやもやした部分が少し晴れた気がします。
実際に被災された方々にお会いして、『道場も流されてしまったんです』という先生や親御さんの話とかも先程聞いたのですが、その方から『今日、ここへ来て本当によかった』と言っていただいたときには、『私こそ、ここに来てよかった』と思いました。私のできることは少ないですが、これからもご協力できることがあれば、どんどんやりたいと思います」
実際に被災された方々にお会いして、『道場も流されてしまったんです』という先生や親御さんの話とかも先程聞いたのですが、その方から『今日、ここへ来て本当によかった』と言っていただいたときには、『私こそ、ここに来てよかった』と思いました。私のできることは少ないですが、これからもご協力できることがあれば、どんどんやりたいと思います」